こんにちは!
ツノうさぎ(@tuno_Rabbit )です!
「ベイプのアトマイザーをビルド(自作)してみたいけどよく分からん!」
そんな初心者ベイパーに向けた、ベイプのコイルビルドのやり方を解説します!
実際にアトマイザーのコイルをビルドする画像と共に、内容をご紹介していきます!
ベイプのビルドについて
まずは、ベイプのコイルをビルドするという事について簡単にご説明します。
ビルドとはアトマイザーのコイルを自作する事
アトマイザーのコイルを自作することを、RBA(ReBuildable Atomizer)と呼びますが、要するに「コイルを自分で巻く作業」をビルドと言います。
ベイプの全体像はこんな感じです。
ベイプ | →MOD(本体) | →テクニカルMOD | |
→メカニカルMOD | |||
→アトマイザー | →クリアロマイザー(既製品) | ||
→RBA(自作) | →RDA | ||
→RTA | |||
→RDTA |
アトマイザーの中のコイルを自作するわけですが、そのアトマイザーにも種類があります。
- RDA(Rebuildable Dripping Atomizer)
→タンクなしでリキッドを直接コイルにドリップ(垂らす)させるタイプ! - RTA(Rebuildable Tank Atomizer)
→クリアロマイザーのようにタンクからリキッドを供給するタイプ! - RDTA(Rebuildable Dripping Tank Atomizer)
→要するに両方の特徴を兼ね備えているタイプ!
ビルドする事によるメリット
ビルドしないクリアロマイザーと比較して2つのメリットがあります。
- クリアロマイザーはコイルセットを購入する必要があるが、ビルドはほぼ材料費のみで済むためコストパフォーマンスに優れる。
- 抵抗値を自分で決められるので、味を強く出したり、爆煙にしたりと、自分好みにカスタマイズができる。
ビルドに必要な計算式
オームの法則、電圧、電流、抵抗、電力の関係性を理解しておけばOKです。
最も気を付けたいのは、バッテリーの許容できる電流(だいたい20A)を超えない事です。
バッテリーが爆発します!マジです。
とは言え、テクニカルMODを使用していれば、本体温度が上がりすぎると自動でオフになったり、短絡の保護やパフボタンの長押し制限などの危ない行為を自動で制御してくれる安全装置が付いています。
メカニカルMODは何のストッパーも付いてません。本当に危険なのでテクニカルで経験を積んでから手を出しましょう!
この3つの公式だけ覚えておきましょう。
電力(W)=電圧(V)×電流(A)
電力(W)=電圧(V)の2乗÷抵抗(Ω)
次項で実際に計算してみます。
抵抗値の計算
使用するバッテリーの電圧と限界電流値が分かれば、最も低くビルド可能な抵抗値が算出できます。
抵抗(Ω)=4.2÷20=0.21Ω
このバッテリーの限界は0.21Ωまでとなります。
しかし限界ギリギリまで抵抗値を下げるのは危険なので、余裕を持って0.5~1.0Ωくらいでセッティングしましょう。これでも充分爆煙できます。
電流(A)=4.2÷0.5=8.4A
限界電流値の20Aより下なので安心です。
電流の計算
先ほどと同じバッテリーを使用した場合
電力(W)=4.2×20=84W
このバッテリーでは最大で84Wまで出力を上げて使用できます。
これも限界ギリギリの84Wで使用すると危険なんです。
理由はバッテリーの「へたり」です。
バッテリーの「へたり」
バッテリーは満充電から使用しているとへたって電圧が下がってきます。
バッテリー電圧が4.2Vから2.75Vまで、へたってきたと仮定すると
電力(W)=2.75×20A=55W
なんと、バッテリーがへたって電圧が下がると、バッテリーが許容できる最大電力が55Wまで下がってしまうのが分かります。
バッテリーがへたってきたのに、高電力な80Wのまま使用を続けると
電流(A)=80÷2.75=29A
このように、バッテリーが許容できる20Aを超える過剰電流となり危険なのです。
うーん・・・ややこしい!!
ベイプのビルドに必要な道具
コイルビルドに必要なものをご紹介します!
アトマイザー
今回は、RDAの「デッドラビット」を使用しています。
爆煙にしたかったのでデュアルで組めるデッキのもので一番デザインが好みだったのでデッドラビットを購入しました。
カラーバリエーションが豊富なので、自分の持っているMODに合わせ易いと思います。
MODかオームメーター
ドライバーンという工程で使用します。
専用のオームメーターがあるとビルドし易いです。
ちなみに私のカッコいいテクニカルMODはアスモダスのコロッサルという製品です。
コイルを形成するワイヤー
ワイヤーを巻いてコイルにします。
ベイプショップで販売されていますが私はネットで購入しています。
・Ni80(ニクロム)
・Ni200(ニッケル)
・Ti(チタン)
・SS(ステンレススチール)
・クラプトン
ゲージの太さは24、26、28、30とあり、数値が高いほど細く、抵抗値が高くなります。
最初は王道のカンタル線で24、26Gあたりでビルドの練習をして慣れるのがおすすめです。
コットン
ウィックに使用するコットンですが、オーガニックコットンがオススメです。
コットンはベイプ専用のものでなくても問題ありませんので、無印良品のコットン等でもコスパが良くて人気です。
アマゾンではダントツでこれが売れています。
肌よりもベイプのお手入れに使われてる気がします・・・笑
ニッパー、はさみ、ピンセット
これらは百円均一のものでもOKです。
ただし、ピンセットは先っちょがセラミック製の方が安全にビルドできるので購入をおすすめします。
ベイプ専用のツールキッドのセット
ちなみに私はオールインワンのようなベイプ専用のツールキッドを買いました。
これだけ買えばすぐにでもビルドが開始できます。

- ツールキッドのセットなら必要な道具が全部揃うので初心者さんにオススメ。
- セット購入だと専用ケースになるのでスタイリッシュ。
- 個人的にはペンチ以外は全部使っています。
- オームメーターに必要な18650バッテリーは別売りなので注意!
私の使用しているテクニカルMODも同じ18650バッテリーなので使い回せています。
抵抗値計算のためのアプリ
私はスマホのアプリで抵抗値の計算をしています。
ワイヤー材料、コイル幅、コイル巻き数を入力すると、抵抗値のシミュレーション結果を表示してくれます!
過去にビルドして組んだ履歴も残せるので便利です。
私は「Coil Builder」というアプリを使用していますが現在はダウンロードできなくなってしまいました。

実際にアトマイザーをビルドする
RDAのデッドラビットはシングルコイルもデュアルコイルもビルド可能ですが、今回はデュアルで組んでみます!
アトマイザーを洗う
洗浄は軽視しがちですが重要です。
新品は製造工程で出た切削屑や油、埃が付いているので、ぬるま湯でアトマイザーをよく洗って乾燥させましょう。
洗浄のため、一度分解してみる事でアトマイザーの仕組みも理解することができます。
目標の抵抗値を決める
まずはアプリを起動して必要な情報を入力していきます。
入力は上から順に、コイル個数、ワイヤー材料、ワイヤー太さ、コイル内径、コイル足の長さ、コイル巻き数です。
入力後に目標の抵抗値を確認します。
この例では抵抗値0.594Ωとなりました。
基本的に抵抗値は0.5~1.0Ωくらいを狙いましょう!
ワイヤーを巻いてコイルを作る
まずはワイヤーをニッパーで15cmくらいに切断します。
ちゃんとワイヤーを止めておかないとこうなります。
先ほど計算したコイル内径、巻き数で巻いていきます。
内径4.0mmのコイルを10回巻きで2つ作ります。
コイルジグにワイヤーを通して、クルクルと10回転させるとコイルが出来上がります。
↓コイルジグにワイヤーを通す
右のジグを押し付けながら巻きます。
クルクルするだけでコイルが出来ました!
今回はデュアルで組んでいるので同じものを2つ作りました!
デッキにコイルを取り付ける
最初にデッキ自体をオームメーターに乗せておきましょう。
そしてデッキにあるポールのネジを緩めておきます。
デッキの穴にコイルの足を通してネジ留めします。
コイルの足が長すぎる場合はニッパーでカットします。必要以上に足が長いと、取り付けづらいだけでなく、別の個所に足が接触して不具合の原因になります。
コイルジグに付けたままデッキにネジ留めすると簡単です。
デュアルなので2つ目のコイルも取り付けます。
ネジで留めてからコイルジグでグイグイと位置調整ができます。
上から見たらこんな感じです。
横から見たらこんな感じです。
今回のデッドラビットRDAは、先にコイルの足をカットしないといけないので少し面倒でした。
抵抗値も確認しておきます。

ドライバーン
作りたてのコイルにはホットスポットという熱伝導のムラがあります。
オームメーターやMODで加熱するとコイルが赤くなるので均一になるように、セラミックピンセットでコイルを整形したり擦ったりしてホットスポットを除去します。
普通のピンセットを使用する場合は、通電して感電する恐れがあるので、一旦ドライバーンを止めて、通電していない時にピンセットで整形して下さい。
少しづつ加熱しないとコイルが焼き切れたりするので注意が必要です。
オームメーターの代わりにMODを使用する場合は10Wくらいで充分です。
オームメーターからMODに乗せ換えて抵抗値を計ってみます。
テクニカルMOD上での抵抗値は0.6Ωでした。
何度も言いますが0.5~1.0Ωの間で組むようにしましょう!
ウィッキング
コイルにコットンを詰めます。
コットンを1つ取り出して適当な太さにカットして、表裏の少し硬い薄皮を剥ぎます。
コットンの先っちょを丸めてコイルに通します。
次に適当なところでコットンをカットします。
ピンセットでコットンの先っちょをフサフサにします。
最後にジュースホール(デッキの下の方)にコットンをセットします。
基本的にはコイルに対してキツすぎず、緩すぎずコットンをセットします。
このコットンワークによって、味の出方や爆煙、液漏れに影響を及ぼすので非常に重要ですが、一番個性の出る作業でもあるので色々試してみて下さい。
リキッドチャージ
コットンにリキッドを馴染ませます。
リキッドを浸透させたら数回パフしてみて下さい。ちゃんとミストが出るか確認します。
今回のアトマイザーはRDAなのでコットン全体にリキッドを吸わせたらOKです。
上フタとドリップチップを付けて完成!
完成です!
安心安全の20Wでベイプを楽しみます!
しばらくベイプを吸ったらリキッドをドリップ(垂らす)します。
上フタは外さなくてもドリップチップだけでコイルまでリキッドが届くのが楽です!
今後はコイルのワイヤー素材や巻き方、ウィッキングのコットンワークを色々試してみて、自分の好みを探していきます!
ベイプのビルドのまとめ
この記事では、ビルド初心者さん向けにやり方や抵抗値計算、必要ツールを解説しました!
最初はあれこれ確認しながらのビルドになりますが、慣れてしまえばあっという間に完成させることが出来るようになります。
あなたもアトマイザーのビルドに挑戦してみて下さい。自分好みの味や爆煙に出会うことがきっとできますよ!