自分にはどの軸が合っているのか選び方を知りたいな。
このような疑問にお答えします。
メカニカルキーボードは、キースイッチと呼ばれる「軸」を選ぶことで色々な打鍵感を得ることが出来ます。
ですが、少し高価なものになるので慎重に選ぶ必要があります。
そこでこの記事では、
- 主要3社が現行モデルに採用している全ての軸の種類。
- 各軸の特徴とどんな人に向いているか。
これらについて解説していきます。
メカニカルキーボード選びは「軸選び」と言っても過言ではありません。
メカニカルキーボードは耐久性にも優れているので、末永く付き合っていける相棒を見つけてみて下さい。
タイピングの効率化は間違いなしです。
メカニカルキーボードの軸とは?
軸について簡単に解説
まずはメカニカルキーボードの軸について簡単に説明します。
軸とは?
キーが押されると接点が接触して入力を感知、バネの力で元の位置に戻る仕組みです。
キースイッチが独立しているので、万が一に故障しても個別に交換すれば済みます。
軸を選ぶために必要な専門用語
軸の一覧を見る前に分からない専門用語があれば確認をお願いします。
それでは次項で軸の種類を見ていきましょう。
軸の種類と違いが分かる比較表
主要3社ごとに紹介していきます。
Cherry社のCherry MXキースイッチ7種類(+おまけ)
最も知名度が高いのがCherry社の製造する「Cherry MXスイッチ」です。
どんな種類があるのか比較表を見てみましょう。
こちらが現行モデルに搭載されている軸です。
名称 | スイッチ機構 | 押下圧 | AP | ストローク | 静音性 |
RED(赤軸) | リニア | 45g | 2.0mm | 4.0mm | 普通 |
SPEED SILVER(銀軸) | リニア | 45g | 1.2mm | 3.4mm | 普通 |
BLACK(黒軸) | リニア | 60g | 2.0mm | 4.0mm | 普通 |
BROWN(茶軸) | タクタイル | 55g | 2.0mm | 4.0mm | 普通 |
BLUE(青軸) | タクタイル | 60g | 2.2mm | 4.0mm | クリッキー |
SILENT RED(静音赤軸) | リニア | 45g | 1.9mm | 3.7mm | 静か |
SILENT BLACK(静音黒軸) | リニア | 60g | 1.9mm | 3.7mm | 静か |
こっちはレア軸です。
名称 | スイッチ機構 | 押下圧 | AP | ストローク | 静音性 |
GREEN(緑軸) | タクタイル | 80g | 2.2mm | 4.0mm | クリッキー |
CLEAR(クリア軸) | タクタイル | 65g | 2.0mm | 4.0mm | 普通 |
GREY・タクタイル(灰軸) | タクタイル | 80g | 2.0mm | 4.0mm | 普通 |
GREY・リニア(灰軸) | リニア | 80g | 2.0mm | 4.0mm | 普通 |
WHITE(白軸) | タクタイル | 70g | - | - | クリッキー |
あまり出回っていないレアすぎる軸やスペースキーのみなどの用途の限られる軸です。
レア軸を搭載したキーボードを買うことは基本的に無いので参考程度でOKです。
Razer社のキースイッチ3種類
Razer社のキースイッチは3種類あります。
名称 | スイッチ機構 | 押下圧 | AP | ストローク | 静音性 |
RAZER グリーンスイッチ | タクタイル | 50g | 1.9mm | 4.0mm | クリッキー |
RAZER イエロースイッチ | リニア | 45g | 1.2mm | 3.5mm | 静か |
RAZER オレンジスイッチ | タクタイル | 45g | 1.9mm | 4.0mm | 普通 |
カチカチ系、軽くて高速系、普通系と役割が明確に分かれていて選びやすいです。
ロジクールGのキースイッチ8種類
ロジクールのゲーミング向けブランドが「Gシリーズ」です。
まずは「薄型GLスイッチ」3種類です。
名称 | スイッチ機構 | 押下圧 | AP | ストローク | 静音性 |
GLタクタイル | タクタイル | 50g | 1.5mm | 2.7mm | 普通 |
GLリニア | リニア | 50g | 1.5mm | 2.7mm | 普通 |
GLクリッキー | タクタイル | 50g | 1.5mm | 2.7mm | クリッキー |
次に「GX + ROMER-G」5種類です。
名称 | スイッチ機構 | 押下圧 | AP | ストローク | 静音性 |
GX青軸 | タクタイル | 50g | 2.0mm | 4.0mm | クリッキー |
GX BROWN | タクタイル | 50g | 1.9mm | 4.0mm | 静か |
GX RED | リニア | 50g | 1.9mm | 4.0mm | 静か |
ROMER-G タクタイル | タクタイル | 45g | 1.5mm | 3.2mm | 普通 |
ROMER-G リニア | リニア | 45g | 1.5mm | 3.2mm | 普通 |
ロジクールGの独自軸も最近は薄型の登場でラインナップが増えましたね。
主流の軸はこのあたりを知っておけばOKです。
比較表だけだと各軸の特徴が分かりにくいので詳細を解説していきます。
各軸の特徴から見るおすすめユーザー
ユーザー目線で求める性能別におすすめ軸を割り当ててみました。
静かな打鍵音を重視したい静音軸
まずは打鍵音の静かな静音軸です。
名称 | スイッチ機構 | 押下圧 | AP | ストローク | 静音性 |
SILENT RED(静音赤軸) | リニア | 45g | 1.9mm | 3.7mm | 静か |
SILENT BLACK(静音黒軸) | リニア | 60g | 1.9mm | 3.7mm | 静か |
RAZER イエロースイッチ | リニア | 45g | 1.2mm | 3.5mm | 静か |
GX BROWN | タクタイル | 50g | 1.9mm | 4.0mm | 静か |
GX RED | リニア | 50g | 1.9mm | 4.0mm | 静か |
最もスタンダードな赤軸を静かにした「静音赤軸」は人気です。
「静音黒軸」はパワフルな打鍵感と静音性を両立しています。
「イエロー」は静音軸の中でも高速入力に向いています。
タクタイルである「GX BROWN」はグッと入力感のある軸です。
「GX RED」は名前からも分かる通り赤軸に近い打鍵感です。
カチャカチャという打鍵音が苦手な人や、周囲への音漏れを気にする人におすすめの軸です。
カチャカチャと心地よい打鍵音のクリッキー
今度は逆にしっかりとしたカチカチ音を出したい場合です。
名称 | スイッチ機構 | 押下圧 | AP | ストローク | 静音性 |
BLUE(青軸) | タクタイル | 60g | 2.2mm | 4.0mm | クリッキー |
RAZER グリーンスイッチ | タクタイル | 50g | 1.9mm | 4.0mm | クリッキー |
GLクリッキー | タクタイル | 50g | 1.5mm | 2.7mm | クリッキー |
GX青軸 | タクタイル | 50g | 2.0mm | 4.0mm | クリッキー |
性能はその軸も近しいですが「GLクリッキー」のみAPとストロークが短いので高速入力寄りです。
どの軸もカチャカチャという打鍵音に、指先に伝わるスイッチ感がクセになります。
結構な打鍵音なので周囲への配慮は必須です。
気持ち良く打鍵したい人におすすめ。
高速入力を重視したい人はリニア
先ほどの静音やクリッキー以外のリニア機構の軸達です。
名称 | スイッチ機構 | 押下圧 | AP | ストローク | 静音性 |
RED(赤軸) | リニア | 45g | 2.0mm | 4.0mm | 普通 |
SPEED SILVER(銀軸) | リニア | 45g | 1.2mm | 3.4mm | 普通 |
BLACK(黒軸) | リニア | 60g | 2.0mm | 4.0mm | 普通 |
GLリニア | リニア | 50g | 1.5mm | 2.7mm | 普通 |
ROMER-G リニア | リニア | 45g | 1.5mm | 3.2mm | 普通 |
万人受けするド定番のスタンダードな「赤軸」は人気です。
最速を目指すならAPとストロークが短い「銀軸」と「ROMER-G リニア」、ストロークが短く底打ちしやすい「GLリニア」も早いです。
ただし、APまでが短すぎると誤入力するケースもあるので、多少の慣れは必要です。
「黒軸」は押下圧が重く、反発力の強いバネを使用しているため、戻りが早いです。
なので、しっかりとした打鍵感は欲しいけど、カチカチとしたクリック感は苦手な人に向いています。
テンポよく打鍵感を重視したい人はタクタイル
名称 | スイッチ機構 | 押下圧 | AP | ストローク | 静音性 |
BROWN(茶軸) | タクタイル | 55g | 2.0mm | 4.0mm | 普通 |
RAZER オレンジスイッチ | タクタイル | 45g | 1.9mm | 4.0mm | 普通 |
GLタクタイル | タクタイル | 50g | 1.5mm | 2.7mm | 普通 |
ROMER-G タクタイル | タクタイル | 45g | 1.5mm | 3.2mm | 普通 |
「茶軸」は赤軸と青軸のちょうど中間の打鍵感なので、初心者から上級者まで幅広く人気があります。
どの軸も大きな差はありませんが、ストロークが短い「GLタクタイル」は打鍵が浅いので高速寄りです。
結局どの軸を買おうかお悩みのあなたに
結局、メカニカルの打鍵感を決める「軸」はどう選べばよいのか。
最終的には個人の好みによるところが大きいので実機を触ってみるしかありません。
とは言え、キーボードの実機を触れる店舗も限られるので・・・。
初めての購入であれば「茶軸」のような平均的な性能のものを選ぶと良いです。
茶軸をしばらく使ってみて自分に合った軸に寄せていくのが良いかと思います。
このような製品もあります。
CHERRY MXのキースイッチテスター
私が購入したテスターを紹介しておきます。
こちらです。
クリアキーキャップから軸の色がうっすらと見えて結構オシャレな仕上がり。
私はAmazonで購入しました。
1,500円前後で最もメジャーなキースイッチと言っていい「CHERRY MX」の主要12軸が試せるなら安いもんです。
キーキャップを外すと軸が丸見えになります。
実際に実店舗に行って打鍵できれば一番いいのですが、近くにキーボードを触れる店舗がない人はこのテスターが安くておすすめ。
最もメジャーなCHERRY MXの主要軸の打鍵感を覚えられれば軸選びに役立ちます。
まとめ:フィーリングも大事
メカニカルキーボードは少し高価だし、長く使えるので、軸選びに慎重になってしまうのも分かります。
ただ、意外と適当に選んでも使っているうちに指の方が慣れてきたりもします。
なので、自分の愛着がわきそうかどうか?というフィーリングも大事にして欲しいと思います。
こちらの記事にメカニカルキーボードをまとめているので、あなたの心にビビッっとくる製品を探してみて下さい。
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