できるだけ簡単に、最速で揃えられる方法を教えて欲しい!
このような人に向けて、まとめてみました。
実はルービックキューブは理論を知れば、誰にでも揃えられるようになります。
この記事では、
- ルービックキューブの基礎知識
- ルービックキューブの揃え方の流れ
- ルービックキューブの揃え方の手順を暗記
これらについて解説します。
この記事に沿って覚えてもらえば、すぐに6面全てを揃えることができます。
さらに、1週間ほど練習すれば「何も見ずに」1分ほどで揃えられるようにもなれます。
是非とも気軽に挑戦してみて下さい。
ルービックキューブの基礎知識
まずは、揃え始める前に必要な知識をお伝えします。
6面のセンターキューブの色の位置
ルービックキューブの構造の話になります。
各面の中心にある「センターキューブ」は絶対に動かない作りになっています。
なので、白色のセンターキューブがある面には、絶対に白色が一面に揃うようになっています。
ルービックキューブには「世界配色」と「日本配色」が存在します。
古いルービックキューブだと日本配色になっていることがありますが、近年は世界配色がメジャーです。
ルービックキューブ6面の展開図が下記の色の並びになっているのが世界配色です。
以上のことから、下記を覚えて下さい。
- 白色のセンターキューブを下に向けて持ったら
- 下面は必ず白色が揃うし、反対の上面には必ず黄色が揃う
- 側面は上から見て反時計回りに青→赤→緑→橙の順番になる
このように覚えて下さい。
現在のルービックキューブは世界配色の並びに統一されています。
なので、この色の並びにならないルービックキューブを使用するとわけが分からなくなります。
世界配色のルービックキューブは、こちらの記事で紹介しているので参考にして下さい。
-
【ルービックキューブおすすめ】初心者から競技用まで【2023年5月最新】
良いルービックキューブを使うことは、上達への近道でもあります。
回転記号
ルービックキューブがこのパターンになったらこう回す!
といった回し方の手順を示した「回転記号」を使って回し方を暗記していきます。
- (RUR'U')(R'F R2 U'R'U')(RUR'F')
初めは「こんなに長い手順なんか覚えられないよ!」と思うかもしれません。
ですが、これが慣れるとめちゃめちゃ気持ちよく回せる手順なんです。
※Tパームの回し方は後ほど動画でご紹介します。
このような回転記号の並びを見て「どの面をどの方向に回すのか」を理解きるようになると暗記が捗ります。
下図の通り、各面の呼び名は、英語表記の頭文字を取っているだけなので覚えるのは簡単です。
※青色の面を正面に持った場合です。
- F→前面 (Front)
- B→後面 (Back)
- R→右面 (Right)
- L→左面 (Left)
- U→上面 (Up)
- D→底面 (Down)
ちなみに上図では手前が青色になっていますが色は関係ありません。
「手前の面を回すのがFという記号」だと思って下さい。
次に、回転記号の後ろについている「'」「2」「w」の3つの文字の意味について説明します。「Rの面」を例に挙げています。
- R:R面を時計回りに90°回す。
- R’:R面を反時計回りに90°回す。
- R2:R面を時計回りに180°回す。
- Rw:R面の2層を時計回りに90°回す。
注意点は「時計回り」とは「その面を正面から見て時計回り」という事です。
Back、Left、Downの3面については、自分の視線の裏側になり逆回転になるので気を付けて下さい。
時計回りか反時計回りかは何度もキューブを回しているうちに慣れてきます。
xyz軸の持ち替え
回転記号に「x」「y」「z」が出てきたら、下図の通り持ち替えます。
と言っても、この記事で紹介する「初心者向けCFOP法」では「y」しか出てきません。
例えば、青色の面を正面に向けている時に、回転記号「y」が出てきたら、時計回りに持ち替えます。つまり、赤色の面が正面になるように持ち替えます。
同様に、回転記号「y’」が出てきたら、反時計回りに持ち替えます。
世界ランカー達は早く揃えるためにタイムロスとなる「持ち替え」は避けるように揃えます。
ですが、初心者のうちは持ち替えた方が簡単なことが多いです。
ルービックキューブの揃え方の流れ
それでは、揃え方の骨組みの解説に移ります。
「CFOP法」が最適解だが・・・暗記量が多い
ルービックキューブの揃え方には色々な解法が存在しています。
その中でも、絶対的なおすすめ解法が「CFOP法」という解き方です。
「LBL法」とも言いますが、考え方や内容は同じものです。
この解法をおすすめする理由は、世界記録保持者である世界ランカー達の多くが使っているからです。
それだけ効率良く揃えられる方法だという事です。
CFOP法は4つの工程で構成されています。
それぞれの工程名の頭文字を取ってCFOP法と呼ばれています。
状態図 | 工程名 | 暗記の種類 |
Cross (クロス) |
暗記は不要 | |
F2L (エフツーエル) |
41パターン | |
OLL (オーエルーエル) |
57パターン | |
PLL (ピーエルエル) |
21パターン |
このような流れで揃えます。
「暗記の種類」の欄に41、57、21パターンなどと書いていますが「1パターンあたり約10回転させる手順の数」を表しています。
つまり「10手くらいの手順を119パターン暗記する」というのがCFOP法の正体になります。
暗記量が絶望的に多いので私も半分くらいしか暗記できていません。泣
でも安心して下さい。
この記事では、通常の119パターンを暗記する「CFOP法」ではなく、暗記する量を極限まで減らした「初心者向けCFOP法」に改変して解説していきます。
「初心者向けCFOP法」がおすすめ
初心者向けCFOP法は7つの工程で構成されます。
通常のCFOP法である「4工程」から「7工程」に分解することで、暗記量を劇的に少なくしています。
だいたいこんなイメージで揃えていきます。
ちなみに、初心者向けCFOP法で揃えられるようになれば、暗記量を増やして本来の「CFOP法」に移行も可能です。
ルービックキューブの揃え方の流れは以上です。
ルービックキューブの揃え方の手順を暗記
お待たせしました。
それでは、ルービックキューブを「初心者向けCFOP法」で6面完全に揃えてみましょう。
1.クロスを揃える
ちょっと画像だと見づらいですが、下面の白色は「十字」に揃っています。
下段の4箇所に「白青」「白赤」「白緑」「白橙」のキューブを揃えています。
白面を下、黄面を上、反時計回りに青→赤→緑→橙の順番になる事をお忘れなく。
ここでの暗記事項はありません。自力で試行錯誤しながら揃えてみて下さい。
2.下段完全一面を揃える
下段完全一面とは、下の白面が全て揃っていてその側面の色も反時計回りに青→赤→緑→橙が揃っている状態のことです。
この工程では下段の四隅に「白青赤」「白赤緑」「白緑橙」「白橙青」のキューブを揃えていきます。
そのやり方を解説していきます。
下図のように、入れたいスロットの真上にターゲットとなるキューブを持ってきます。
※この例では、手前の下段のところに「白青赤」のキューブを入れる場合です。
上図の通りに「白青赤」のキューブを揃えたい場所の真上に持ってきたら「右トリガー」という回し方を使います。
文字通り、右手でトリガーを引くような動作になります。
(RUR') + U'
動画でご確認下さい。
この動画では、6回連続で右トリガーをしています。次項では左手版の左トリガーも出てきますが、左手で同じように回すだけです。
ちなみに右トリガーは1回で終わるとは限らず、下段に入れる前のキューブの向きによって右トリガー+U'を繰り返す回数が異なります。
もしも「白青赤」のキューブが別の下段に入ってしまっていたら、その場所を正面に持って「右トリガー」をして上面に出しましょう。
右トリガー+U'をガシャガシャと連続で回せるように練習しましょう。
3.中段を揃える
中段の4つのエッジを揃えます。先ほどの右トリガーのように、決められた位置から狙った位置にキューブを入れ込む回し方があります。
下図の通り「青赤」のキューブを左から中段に入れたい場合と、右から中段に入れたい場合の2種類の暗記が必要になります。
上段の「青赤」のキューブは、センターキューブの色と合わせて下さい。
まずは左から落とす方法です。
U(RUR') y U'(L'U'L)
回転記号に持ち替えが必要な「y」が含まれているので、ややこしく思えますが、実際には先ほどの「右トリガー」と「左トリガー」の組み合わせにすぎません。
下の動画で回し方を確認して下さい。
回し方を文章で表すと「右手でU」「右トリガー」「持ち替えて」「左手でU'」「左トリガー」です。
続いて今度は、右から落とす方法ですが、完全に左右対称の手順となります。
U'(L'U'L) y' U(RUR')
右面を手前に持って回し始めます。
完全に先ほどの回し方の左右対称というだけです。
「左手でU'」「左トリガー」「持ち替えて」「右手でU」「右トリガー」です。
もしも、必要なキューブが別の中段に入ってしまっていたら、上記の回し方で一度上段に移動させましょう。
4.上面に十字を揃える
次は、上面である黄色の面に「十字」を作ります。
回し方の手順は短めで割と簡単です。
F(RUR')U'F'
初めて「F」の回転記号が出てきたので、指使いに戸惑うかもしれません。
ですが、回しやすいので何度も揃えていると自然と指が覚えてくれます。
上面十字の回し方を実施する前に注意点があります。
それは、上面の向きをどのように持って回すかということです。
上面の黄色のパターンが上図の向きになるように、ルービックキューブを持ち直してから回してください。
最大で3回繰り返す必要があり、最終的に上面十字が出来上がります。
ちなみに、ラッキーな場合だと最初から上面十字が完成している場合もあります。その場合は何もせずに次の工程に進んでもらって大丈夫です。
5.上面を黄色に揃える
次は、上面を全て黄色に揃えます。この時、側面は何でも構いません。
少し手順は長いですが、トリガー系なので覚えやすいです。
(RUR')U(RUUR')
右トリガーから少し変化していますが、回し方はいたって簡単です。
先ほどと同様に、今回も回し始める時の上面の黄色の向きに注意する必要があります。
上面の黄色が下図の7種類のどれかの位置にくるように、ルービックキューブを持ち替えてから回し始めます。
とつぜん7種類ものパターンの向きを覚えなくてはならないのは大変ですが、適当な向きで「右ダブルトリガー」で回しても、上面十字自体が崩れることはありません。
上面のパターンの向きはゆっくり覚えていって下さい。
6.上段のコーナーを揃える
この工程ではまず初めに、上段側面の「色の位置関係」を把握する必要があります。
色の位置関係は、全21パターンもありますが、ここでは3つのグループに分類します。
①すでに上段のコーナーが揃っているグループ。
②上段のコーナーが1セット揃っているグループ。
③上段のコーナーが1セットも揃っていないグループ。
①のグループはすでに上段のコーナーが揃っているので、何もせずに最後の工程へお進み下さい、ラッキー。
②と③のグループは、これから紹介する「持ち替え」と「Tパーム」を実施して下さい。
まずは、ルービックキューブの持ち替えからです。
②のグループは下図の通り、1つの面に同じ色のコーナーが2つ存在する面を探して、左側(Left)に向けて持ちます。
③のグループは持ち替えは不要です。上段側面の色は気にせずに次の「Tパーム」を回して下さい。
それでは難関の「Tパーム」について解説します。
下記の回転記号を確認して下さい。手順ながすぎだろ・・・と思うかもしれませんが、ルービックキューブの花形的な手順です。
(RUR')U'(R'FR2U'R'U')(RUR')F'
最初のうちはわけが分からないと思いますが、下の動画を見て実際に回す練習をしてみて下さい。
手順はながいですが、慣れると非常に回しやすく、気持ちいい14手になります。
Tパームの回転記号をよく見ると「右トリガー」が2回も出てきます。
初めのうちはここまで揃えたのがバラバラになる恐怖があると思いますが、その時はまた1から揃える練習になると思って、思い切りましょう。
先ほどが③のグループだった場合は、一度Tパームを回すと、②のグループに昇格します。
上段のコーナーが1セット揃うはずなので、その面が左側になるようにルービックキューブを持ち替えて、再度Tパームを回して下さい。
7.上段のエッジを揃える(完成)
それでは、最後の仕上げになります。
ここでも、上段側面の色の位置によって2つのグループに分類します。
①上段側面の1列が揃っているグループ。
②上段側面が1列も揃っていないグループ。
①のグループは1列が揃っている面が奥になるようにルービックキューブを持ち替えて下さい。
②のグループは持ち替え不要なのでそのまま最後の「Uパーム」に進んで下さい。
これが最後の手順になります。
(RU'R)(URUR)(U'R'U'R'2)
この「Uパーム」も先ほどの「Tパーム」のように手順が多いですが、指が覚えれば、気持ち良く回せます。
下の動画で、回し方と指の動きを確認して下さい。
この「Uパーム」ですが、元の形によっては、2回繰り返す必要があります。
上段側面の1列が揃っている面が奥になるように持ち替えて2度めの「Uパーム」を回して下さい。
これでルービックキューブの完全6面が完成します!
ルービックキューブを揃えられるようになったら
お疲れさまでした!!
これでルービックキューブを揃える事ができたと思います。
競技用の高性能なルービックキューブならもっと早くスムーズに揃えられるので、下の記事も覗いてみて下さい。
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【ルービックキューブおすすめ】初心者から競技用まで【2023年5月最新】
次は揃えるまでのタイムを1分切れるようにしましょう。
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初心者がルービックキューブを1分以内に揃えられる最短の方法を解説
この記事でご紹介した「初心者向けCFOP法」の揃え方で1分を切れるようになったら、その次は「完全版CFOP法」に移行していきましょう。
- 初心者はCFOP法の簡易版で揃えてみよう←この記事!!
- CFOP法「①クロス」の解説
- CFOP法「②F2L」41種類の解説
- CFOP法「③OLL」57種類の解説
- CFOP法「④PLL」21種類の解説
暗記や練習は大変ですが、もの凄く早くルービックキューブを揃えられるようになります。